2020/10/21 22:43
みな、一つでは成り立たない
一つ一つが連なりあって成り立つ
いのちといのちを繋ぐ話
その道を歩んでいると足元には沢山の草花がいた。穏やかに優しくソコにいる。
草花を踏まないようにと、
そーっと歩いていたが、よく見ると
先程の花と同じのもそうで無いのも
違う種類の花達が顔を寄せあって何か話をしているように見えた。
その姿が何とも愛おしく思えてきて
思わずそこにしゃがみ込んだ。
顔を近づけてみると、
どこから来たの?ねえ?ねえ?
と話しかけられ、驚いた。
どうやら本当に話せるようだ。
たぶんココではない違う所から来たみたい。
そう答えると、
どんな所なんだろうね。
ココよりは良い所は無いと思うけど
行ってみたいねー。
と草花達があちらこちらで話しはじめ
そこら中から声が聞こえてきた。
最初は驚いたけれど、その声が風に運ばれてとても心地よいメロディに聞こえてきて
笑顔になれた。
草花の話は止まらず、近くにいた花が一生懸命に話しはじめた。
あのね、わたしはもう直ぐ枯れちゃうの。
綺麗な花を咲かせたから。
アナタにも見せたかったなー
とても綺麗だったのよ。
次の生命の種を風に任せたから
わたしは土にかえるの。
そして他の子達の栄養となり
みんながもっと綺麗な花を咲かせられるように願うの。
思わず、悲しくはないの?と聞くと
悲しくは無いわ。
だって、わたしは、ワタシの花をしっかり咲かせられたから、とても幸せなの。
だからコノ気持ちを他の子達にも味わって欲しいから、次にバトンを渡すだけ。
ただ、それだけよ。
わたしもそうして貰ったから綺麗な花を咲かせられたの。
その花はとても幸せな様子で話してくれた。
きっと、花は本当に幸せで、
本当に周りの幸せを願っているのだと分かった。
その素直な気持ちに幸せを貰った気がした。
ありがとう
と私は花に伝えた。