2020/10/21 22:45

何かを始める時や歩み続けようとする時、

心の拠り所があると心強い。

心身ともに寄り掛かれるところ、

休息できるトコロがあると安心して歩める


私は木の木陰で少し休ませて貰った。

木が大切な実を少しわけてくれた。

甘酸っぱいけど優しい味にスーッと身体の緊張がほぐれ、いつの間にかウトウトと寝てしまっていたようだ。


フワッと包まれるような

優しい風に起こされた。


目を開けると、小さな動物や小鳥が木の上から眺めている。

私は起き上がり、木にもたれかかった。


いま何時だろう


そう思ったけど、時間を知る術などなかった。ただ、まだ太陽は出ているから夜ではない事だけは確かだった。


さぁ、また進まなきゃ


と、立ち上がると再び

私を包みこむように持ち上げるように

風が吹いた。


ねぇ、君はどこへ行こうとしているの?


そう聞く風に私は


分からないんだただ前に進まなきゃということしか


そうなんだ。

じゃ、ボクも今から違うところに

風に乗せて届けるモノがあるから

途中まで一緒に行ってあげるよ。


と、風は言う。


何だかよく分からないが、心細いし

一緒に行くと言うのを断わる理由は今は無い。


そう?じゃあ、行けるところまでで良いからお願いしようかな


私は木にお礼を伝えて、歩み始めようとしたら、木が


また必ずあなたはココに来る事になるようね。ワタシは道標としていつでもココに居て沢山を見守っているから、安心していつでも休みに来ると良いわ。


私はまた来ても良いんだと嬉しくなり

もう一度、木に感謝を伝えた。