7.

何をどう選ぶかは誰かが決めるのではない。

何をどうしたいかを自分で決めることから

始まる。

私は風に

『花の種はどこに運ぶの？』

最初に出会った花をフト思い出したからだ。

「花の種？それは、その種に聞いてる。

そのまま、預かったその場所に居たいと言えば、そこにいるし、

もっと違う場所が良いと言えば、

違う場所まで運ぶよ。

運んでる間にココが良いと言われたら、

その場所に届けるしね。」

『届ける場所は、最初っから決まってないの？』

私は、少し不思議だった。

「決めるのは種なんだよ。

だって、咲きたいって思える場所は

種しかしらないでしょ？

その場所が、たとえ花が咲くのに適した場所じゃなくても…

僕は、ココで本当に良い？

ココで咲くのは難しいかもよ？

とは聞くけれど…僕は届けるのが役目。

決めるのは種。

だって、咲きたいのは僕じゃなく、種だもん。

種がソコが良いと決めたらソコになるんだよね」

『そうか…種がソコが良いと決めたからソコなんだね』

私はその通りだと深くうなづいた。