2021/01/17 08:34
2.歩み始めるとき、そこまで来れた軌跡に感謝を忘れてはいけない。
支えてくれた人や糧になったことへの感謝を
この先も忘れずに歩むことが大切
私は白い木にお礼を言った。
『ココで休ませて貰えて、食べ物も分けて貰えて助かったよ、ありがとう』
「こちらこそ、良い時間をありがとう。
もし良かったら、果実や木の実を持っていって』
そう言って、白い木は枝から果実や木の実を振るい落としてくれた。沢山。
『え?こんなに?いいの?』
「もちろん。ココから旅立つ時には皆にも同じようにしているから、持っていって」
『ありがとう。大切に頂きます』
私は有り難く頂く事にして、
大きな葉に包み、背中に背負った。
その姿を見ながら、白い木は
「きっと、この先、沢山の出会い、沢山のことがあるわね。
だけど、乗り越えられるから与えてられる事を忘れないで。
ちゃんと食べて、休んで、整えながら歩んでいけば正しい判断が出来るはず」
と、優しく教えてくれた。
『ありがとう。またいつか会いにくるね。
あなたに沢山の事を届けられるように、
早く鳥達と仲良くなれるようにしなきゃね』
「そうだね、楽しみにしてる。ありがとう」
風が、
「大丈夫、僕もいるよ。時々また来る」
と言った。
「うん、そうね。待っている」
と、白い木は嬉しそうに答えた。